排卵誘発剤
2017年08月07日更新 2017年08月07日公開

排卵誘発剤のメリットとデメリットとは

不妊治療でよく使われる薬のひとつに、排卵誘発剤があります。この排卵誘発剤にはメリットとデメリットがあり、不妊患者に対して適切に使用しなければなりません。ドクターの監修のもと、排卵誘発剤について解説します。

不妊治療の際、卵胞を育てるのに有効な排卵誘発剤ですが、実はメリットとデメリットがあります。その2点を重点的に解説していきます。

排卵誘発剤とはなにか

排卵誘発剤とは卵巣を刺激して卵胞発育をうながす薬です。排卵しない方、卵胞が育たない方、育つまでに日数が長くかかってしまう方などが対象となります。

問題なく排卵ができている方でも排卵誘発剤を使用することがあります。こういったケースの場合は妊娠の確率を上昇させるだけという効果になりますが、早く妊娠したい方にはおすすめだと言ってもいいでしょう。排卵誘発剤にも種類があり、飲み薬と注射薬などのタイプがあります。どちらも健康保険が適用されるので、保険診療の範囲で気軽に病院・クリニックに行くことが可能です。

●卵巣機能低下症にも有効

卵巣機能低下症は言葉の通りの病気ですが、この病気の治療には排卵誘発剤を使うことが有効だとされています。ただし、卵巣に卵胞が残っていなければ効果はありません。大事なことは、卵巣機能低下症になる前に予防することが大切だということです。卵巣機能低下症の原因のひとつにさまざまなストレスがあるされています。ストレスは卵巣機能低下症のみならず、生活習慣病も含めてさまざまな病気を呼び込み、場合によって命にかかわる病気につながることもあります。

原因がストレスなら、そのストレスを解消することで改善が期待できるでしょう。精神的なストレス、活性酸素などによる化学的なストレス、環境の変化による物理的なストレスなどいろいろありますが、それらのストレスは互いに影響しあうため、日常生活には十分注意が必要です。普段から生活習慣が乱れているのなら、それを規則正しい生活習慣に変えて、睡眠時間を十分とり、バランスの良い食事、ビタミンや野菜を摂取し、有酸素運動を取り入れながら、健康的な体を維持するようにしましょう。不妊に悩んでいる方はストレスを解消することによって、自然妊娠が可能になるかもしれません。

排卵誘発剤には副作用がある

排卵誘発剤は前述のように妊娠率を高める薬ですが、副作用もあります。飲み薬と注射薬によって副作用の内容も異なってきます。ここからは飲み薬と注射薬について解説すると同時に、その副作用について解説していきます。

●飲み薬

クロミッドⓇとセキソビットⓇが代表的な飲み薬です。排卵誘発だけが目的ならアリミデックスⓇの服用も可能となります。先ほど申した通りに当然ながら副作用があります。産婦人科のドクターから処方された薬は比較的に安全ですが、副作用を考慮しながら服用する必要があります。

・メリット

排卵の数がすこし増えることがある。卵子の質の改善、排卵日を特定しやすいなどがあげられます。副作用はわずかです。(しかしないわけではありません。)

・デメリット

わずかですが、多胎になることがあります。多のう胞性卵巣(PCO)をもっている方は卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることがあるなどです。副作用が起こることは比較的に少ないので安心して服用できますが、当然治療効果の判定や副作用の確認のため診察があります。その中で、副作用の発現のため、治療が必要となることもあります。

長期的に服用すると、脳の下垂体を刺激するために、まれに視覚障害、頭痛や吐き気や倦怠感などといった自覚症状が徐々に現れてきます。そのほかに子宮内膜が薄くなっていく、子宮頸管粘液の分泌量が減少する、といったケースがあります。注射薬と比べると効果が低いのがデメリットです。

●注射薬

大きく2種類の注射剤があります。一つは、卵胞の発育をうながすものです。一般的に腕や肩に注射します。注射薬は下垂体ホルモンである、rFSHとhMGがあります。もう一つは、卵子の成熟と排卵を促すLHサージを起こすHCG(LH作用)です。こちらも、筋肉注射になります。ともに、内服薬と合わせて使うこともあります。

・メリット

飲み薬より効果が高く、子宮内膜が薄くなっている人に対して有効です。子宮内膜を厚くしたい場合は女性ホルモンであるエストロゲンを補充するといいでしょう。

・デメリット

飲み薬に比べて副作用が強いというところです。副作用はお腹の痛みと張りという単純なものですが、これは比較的軽いほうだと言えます。逆に重症化すると「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」になる可能性があります。卵巣過剰刺激症候群とは、卵巣が腫れて胸と腹部に水がたまるという病気です。時に血液濃縮による血栓症を起こすことがあります。

不妊の治療方法は排卵誘発剤だけでない

不妊治療の目的は、妊娠できない原因を取り除いてその確率を向上させることと妊娠させる手段にわかれます。簡単にいえば、妊娠しづらい体から妊娠しやすい体にすることと、タイミングを合わせたり受精卵(胚)をつくり子宮内に戻すことです。不妊には二種類存在しており、一般的な検査で原因が特定できているのを「器質性不妊」と呼び、逆に原因の特定が現在の診断技術では困難な不妊症を「機能性不妊」と呼びます。

不妊治療の基本は、検査からはじまって、その検査で原因が特定できればその原因を取り除いて、治療および改善していきます。そうすることで、自然妊娠が期待できる場合もあるでしょう。一般的な検査で異常が見当たらないにもかかわらず妊娠ができない場合は精密検査を受けることもあります。治療方法は最初にタイミング法から始まり、数回タイミング法を行なっても妊娠しない場合は人工授精にステップアップします。

人工授精はパートナーである男性の精子を注入器などで直接子宮内腔に注入するというものです。この方法を用いても妊娠が認められない場合は体外受精に進みます。体外受精は、卵子を採取し、精子と出会わせて受精卵にした後、その受精卵を子宮に戻して着床させるという方法になります。ちなみに、人工授精と体外受精は保険適用外となります。

そのほかの不妊治療方法については<a

href=“/article/011464/”>『不妊治療の種類と治療の進め方』</a>の記事に掲載されています。

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