男性不妊
2017年07月06日更新 2017年03月14日公開

男性不妊にも気をつけよう!精子が少ない症状とはいったい

不妊症の原因とは女性だけとは限らないことが多いです。近年では男性不妊の数も増えてきており、泌尿器科専門医を受診して検査を受けるほうがよいと言われています。今回は精子が少ない現象について、ドクター監修のもと詳しく解説していきます。

監修医師

この記事の監修者
 サズカル参画ドクター 先生

男性不妊という言葉がだいぶ浸透してきましたが、まだまだ認知度が低いことも多いです。男性不妊はどのようなものでしょうか。

不妊症の原因は男性かも

不妊症は、健康的な夫婦が1年以上性行為をしても妊娠しない状態のことを言い、最近では、お子様を望む夫婦の6組に1組が不妊に悩んでいるとされています。国際的な調査によると、不妊症の原因は7割が女性、5割が男性(2割は男女両方)にあると分かりました。ですので、不妊症かどうかを調べるためには、夫婦それぞれが不妊症の診察を受ける必要があります。夫婦のうち男性サイドの診察は、男性不妊を専門としている泌尿器科医が担当します。

乏精子症とは

精子は、精液の中に大量に含まれています。乏精子症とは、精子の数が少ない状態を言います。精子の数が少ないということは、精子と卵子が出会う確率が減り妊娠の確率が低くなってしまうことになります。

正常な精子の数

正常な男性の場合、1回の射精で精液は1.5ml以上、そして精液1ml中に1500万匹以上の精子が含まれています。この数値は最低値であり、射精1回で1億匹以上の精子を出す人もいます。

乏精子症の基準

先ほど提示した数値が最低限の数値であり、これよりも少ない数の精子の場合、乏精子症と診断されます。国際基準では、1回の射精で出た精子数が3900万匹より少ない場合が乏精子症と決められています。

昔に比べると平均が下がっている?

かつて、現代人の精子の数が世界的に減っていると話題になりましたが、その後の調査では、その事実は確認されていません。

精液の検査方法

精液の検査は、2~7日間禁欲して(射精をガマンして)、マスターベーションにより専用の検査容器に精液を採って医療施設に持って行き、精液の量・精子の数や運動性などを調べてもらいます。精液の検査をする場合、当日採った精液でなければなりません。前日に採った精液を翌日の検査に出すと、精子の運動性が低くなってしまいます。精液の採取には、自宅で採って病院にもっていく方法と、病院の精液採取室で採取する方法があります。自宅で射精をする場合には、検査容器に射精後、フタをしっかり閉めて、ズボンのポケットに入れるなどして、体温に近くして、採取後すみやかに医療施設に持って行く必要があります。

検査は複数回行う

精液の検査は、その日の身体の状態に影響を受けます。疲れていたり、睡眠不足であったりする場合に精子の量が減ってしまうこともあります。そのため精液検査は、日を替えて複数回行うのが通常です。

乏精子症の治療

日常生活の改善

まずは日常生活の改善が必要です。タバコは明らかに精子の数を減らします。さらにタバコは奥様にも生まれてくる赤ちゃんにも有害です。父親/母親になろうと決めたら夫婦でキッパリ禁煙しましょう。精子は精巣(睾丸)で造られます。精巣を温めると精子が悪くなります。長時間の風呂やサウナは避けましょう。パンツもトランクスタイプに替えて、精巣を身体から離なし、体温で精巣を温めないようにしましょう。内服の育毛剤の中には精子の状態を悪くするものがあります。処方医に相談してください。

精索静脈瘤を手術で治す

乏精子症の原因として、精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)があります。これは精巣のまわりの静脈(血管)に血がたまって精巣のまわりが腫れるもので、おもに左側に生じます。自分では症状は無く、泌尿器科専門医の診察でわかります。血がたまることで精巣の温度が上がって精子を造る力が弱まります。手術で血のたまりをなくすと、精巣の温度が下がり精子の数が増え妊娠につながります。

内服薬により治療する

精索静脈瘤のような明らかな原因がない乏精子症に対して、確実な治療法はありません。経験的な治療として、漢方、亜鉛、リコピン、カリクレイン、コエンザイムQ10、ビタミン剤などの内服治療がなされています。ただし、これらの治療で精子の数が確実に増えるという証拠はありません。精巣にある精子の元になる細胞が精子になるには約74日かかるとされ、これらの内服治療は何か月も継続する必要があります。

産婦人科での生殖補助治療

奥様の卵子と精子が出会う確率を上げるための人為的な治療が産婦人科での「生殖補助治療」です。まず人工授精(AIH)です。AIHは、採取した精子のうち運動性のいいものを選んで、奥様の子宮の中に注入する方法です。膣内に射精する通常の性行為より、卵子に出会うまでに精子が泳ぐ距離が短くなります。AIHで妊娠しなかった場合は、卵子を体外に取り出して試験管内で精子と卵子を出会わせて受精させ、受精卵を子宮に戻す体外受精(IVF)が必要となります。それでも妊娠しない場合は、マイクロピペットに取った1匹の精子を卵子に強制的に入れる顕微授精(ICSI)というもっとも高度な方法が必要となります。

どの手法も確実ではない

AIH、IVF、ICSIといった生殖補助治療を行っても、確実に妊娠できるとは限りません。あくまでも妊娠の

確率を上げるための治療法として理解しましょう。遠慮せず、男性サイドを担当する泌尿器科、女性サイドを担当する産婦人科の主治医とよく相談することが大切です。

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