美白化粧品・成分の基礎知識
2017年04月10日更新 2017年02月28日公開

シミや肝斑に効果的な美白成分、トラネキサム酸とは?

シミ、特に肝斑に効果があるとして注目を集めるトラネキサム酸とは、どのようなものでしょうか。成分や効能、注意点、ほかの美白成分との違いなど、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

アミノ酸のひとつであるトラネキサム酸は、メラニンの生成を抑制する働きがあります。美白や肌荒れに効果があるといわれており、最近注目の成分です。このトラネキサム酸について、詳しく解説します。

トラネキサム酸とは

トラネキサム酸とは、抗プラスミン作用を持つアミノ酸です。プラスミンとは、凝固した血液(血栓)を溶かす物質であり、抗プラスミン作用をもつトラネキサム酸は元来、止血剤として利用されてきました。また、プラスミンは紫外線などで活性化し、皮膚の炎症や肌荒れを引き起こし得ます。トラネキサム酸は、このプラスミンの活性化を抑制し、皮膚の炎症を防ぐ働きがあります。抗炎症・抗アレルギー効果をもつため、湿疹やじんましんの治療など、医療の現場でも長年用いられてきました。

シミや肝斑に効くトラネキサム酸

前述のように、トラネキサム酸には抗プラスミン作用による「抗炎症・抗アレルギー効果、止血効果」があるとして、長年医療の現場で用いられてきました。近年では「肝斑」に有効な成分として、注目を集めています。厚生労働省より肝斑への効果が認められたため、OTC医薬品(一般用医薬品)としても販売されるようになりました。美白を目的とした化粧品にも配合されるなど、広く利用されるようになっています。

肝斑(かんぱん)とは

肝斑とは、30~40代の女性に多く見られるシミのひとつです。頬の高い位置や額、鼻の下などに、左右対称に出るのが大きな特徴です。特に目の下を縁取るように色素斑が出るケースが多いですが、色や場所、範囲などは個人差があります。原因が不明ですが、女性ホルモンのバランスの乱れが関与していると考えられています。閉経時期を過ぎる頃になるとできにくくなります。

肝斑に効くメカニズム

肝斑が発症する要因のひとつに、「メラノサイトの活性化」があります。メラノサイトとは、色素斑の素であるメラニンを作りだす細胞です。メラノサイトが活性化する原因のひとつに、タンパク質分解酵素である「プラスミン」の影響があります。前述のように、トラネキサム酸には抗プラスミン作用がありますので、色素斑の素であるメラニンが生成される前の段階で、メラノサイトの活性化をブロックし、肝斑の発症を予防することができます。なお、肝斑が悪化する要因のひとつに、女性ホルモンバランスの乱れも考えられています。トラネキサム酸には、女性ホルモンのバランスを整える働きは、現状では確認されていません。

ほかの美白成分をプラスするとさらに効果的

メラノサイトの活性化によりメラニンが大量に生成、細胞に蓄積されると、シミとして肌に現れます。トラネキサム酸は初期の段階でプラスミンをブロックし、メラニンの生成を抑制します。このように、トラネキサム酸は「シミを作らせない」働きがあります。トラネキサム酸にそのほかの美白成分をプラスして、美白効果を最大限に高めることもできます。トラネキサム酸以外の美白成分には、以下のようなものがあります。

  • ビタミンC誘導体

美白効果のあるビタミンCを安定化し、角質層に浸透しやすくしたものです。メラニンの還元作用や活性酸素を抑える作用、肌の老化を防ぐ作用があります。

  • リノール酸

ベニバナ油などから精製された美白成分です。保湿や抗炎症作用などの作用があります。また、メラニンのもとになる酵素チロシナーゼを分解し、メラニンの生成を抑制する働きもあります。

  • アルブチン

コケモモやリンゴンベリー、梨などに含まれる美白成分として、1989年に厚生労働省に承認されました。美白効果が高いハイドロキノンにブドウ糖を結合したものです。肌への刺激も少なく、安定した美白成分です。

  • コウジ酸

コウジ菌から生まれた美白成分です。日本初の美白成分として、海外でも注目されています。メラニンの生成を抑制するだけでなく、皮膚の糖化を抑える働きがあるため、肌が黄色っぽくくすむ「黄ぐすみ」にも効果があるとされています。

  • プラセンタエキス

動物の胎盤から抽出された成分で、複数のアミノ酸やビタミン、ミネラルなど、生命維持に必要な必須栄養素を含んでいます。新陳代謝促進の作用があります。注射のプラセンタ製剤はヒト由来のものです。

  • エラグ酸

ブラックベリーやラズベリーなどのベリー系に含まれる天然のポリフェノールです。抗酸化作用による細胞の老化を防いだり、メラニンの生成を抑制したりする働きがあります。

このほかにも、高い美白効果が期待できるハイドロキノンやニコチン酸アミド、ルシノールなどがあります。それぞれの美白成分で、得られる効果が違います。目的に合わせて組み合わせることで、シミや肝斑に高い効果が期待できます。

注意点

トラネキサム酸を使用するうえで、副作用やデメリットなどの注意点について解説します。トラネキサム酸は、比較的副作用が少ないといわれています。ですが、食欲不振や胸やけ、吐き気、眠気、発疹などの症状がでる場合があります。もし副作用がでた場合は、医師にすみやかに相談してください。食欲不振や胸焼け、吐き気といった消化器症状は、内服する量を減らすと出にくくなります。また、妊娠・授乳中の方も、使用する前に医師に相談するといいでしょう。狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの血管が詰まる病気や、糖尿病、高血圧、脂質異常症など血が固まりやすい病気の人は内服を避けたほうがよいです。また、どれくらいの期間、継続して飲むか悩む場合は医師に相談しましょう。

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